2012年10月26日金曜日

6回目 動きを図解する


前回は絵と文字で誤解のない様に相手に情報を伝える。
という練習をしました。
今回は動きの変化を図で説明してみます。

ウォーミングアップ・コマ割りアニメーション
「5コマで動きを描く」
動きを絵で表す時の描き方には
1:背景が動く
2:対象が動く
3:遠近法を使う
パターンなどがある。
それぞれ同じ対象の動きを表現するにしても違った描き方になる。何を伝えたいのかを考えて、狙って表現方法を選びましょう。

今回は、動きの仕組みではなくて
具体的に『どのように動くのか?』
を絵を使って動きの説明をします。

“Grid systems” Josef  Muller Brockman
デザイナーが頭の中で考えていたレイアウトの仕組みを始めて論理的にまとめた本。

1冊の本を作るにしても毎ページごとにレイアウトを考えている訳ではありません。
1つのグリッドを決め、そのグリッドにそってレイアウトを決めていきます。
決められたグリッドは年々もその1つのグリッドシステムをつかって雑誌が作られていたり、レイアウトをするにあたってグリッドシステムを考える事はとても大切になります。

 この授業では最後の提出物のポートフォリオには作品とその作品のドキュメントを載せていきます。その時もポートフォリオ全体のグリッドを決める事でレイアウトを決めていく事が出来ます。

 毎回の課題で作品を仕上げる時にもグリッドを意識してコンテを描きましょう。
今回は動きを絵で表現していきます。
1:動きを分析する
2:動きをコマで分割
3:エスキースの選別
4:レイアウト(グリッドシステムを意識して)









5回目 ことばを図解する


ことばを図に
文章の構造を利用して図で表す

ことばだけでは分かりにくい事を、
絵と一緒に示すことで分かりやすく伝える事ができる。
先週はおもちゃの「構造」を描きました。
今回はそこに加えて、おもちゃの動きを言葉と絵で表現してみる。

「Aの部分が・・の様に動き、Bの部分に作用する。」
この様な動きを説明する時には、言葉で詳細を書くよりも
絵と言葉を組み合わせて説明する事で言葉だけ、絵だけでは伝わらない内容を伝えていく事が出来る。

ウォーミングアップ
「ことば を 絵 にしてみましょう」
「ねこ」
何も指定をしなくても皆同じ様に絵を見てねこと分かる様にかけました。

「友達」
社会的に共通に認識されている言葉、形を使うのが伝える為の手段
ねこの時と同じ条件で言葉を絵にしてみましたが、
絵だけでは分からないけれど、そこに文字を入れる事で同じ絵でも全く違った印象になります。

「おはよう」
朝を分からせようとすると、同じ様な要素として
時計 太陽 布団 表情など皆がステレオタイプに持っている要素をいくつか盛り込んで絵で表そうとしています。
絵もいくつかの要素を組み合わせて文章の様になっています。

「入る」
出入り口に人が入る や お風呂に入る
また、ボールがゴールに入るなど、動きの一部を切り取って描かれていた。

「AはBの2倍」
「AはBの2倍の速さ」
動く、2倍、どちらがどうのように
伝えなければ成らない要素が増えるごとに絵するのが難しく成っていく。

言葉だけでも分かりにくい、絵だけでも分かりにくい。
この事をまず体験しましょう。
どちらか片方だけでは上手く伝わらない物も二つを組み合わせる事で意味を伝える事ができます。

次回
『次回的な変化を描く』
~映像的な構成を平面で表現~

11/2 金曜日
(上野)国立科学博物館へ見学に行きます。
実際に仕組みや現象を伝わる様に表現している現場を見て、
どのような説明をしているのか気付きをレポートに書きます。

4回目 構造を描く


『構造を描く』
見えない部分を図で描く

おもちゃを分解して見えない仕組みを表現します。
中の構造を描く事を今回の作品として制作します。

そのおもちゃを知らない人が見たらわかる様なグラフィックをデザインしましょう。
*タイトルで何なのか?決める。
タイトルでそのモノを一言で何なのか。
を言える様にすると、グラフィックでつくる表現の内容も定まってきます。
「初回の文字を描くの練習を踏まえて、タイトルを考えながら、文字を描く練習をしましょう。」

パーツをバラバラに描くしても、全体の構成との対応も気をつけてレイアウトを考えましょう。
歯車があるおもちゃなら、歯車の順番が大切になります。
もとのおもちゃの形と組み込まれているパーツの対応や、見せる面の向きなどそれぞれ自分のおもちゃに適した表現を意識的に考えます。

『*言葉を使わないで、図で表現する』

レゴブロックのマニュアルには文字を使わないで組み立て方を表現されています。
色や形だけを見せるだけで、誰でも同じ様にブロックを組み立てる事が出来る様になっています。
また、IKEAの家具のマニュアルも同様に文字をいっさい使わないで図で解説されています。加えて、組み立てる順番も考慮してデザインされていますね。
この様に文字を使わないでも伝わるように ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション) を通して相手に情報を伝える練習を今回行います。

1.サムネイルでアイデア出し。(小さく描く)全体の構成を決める
2.ラフスケッチ(原寸大or縮小版)サムネイルで決めたレイアウトに詳細を加える
3.作品制作

三段構成でデザインワークはすすみます。
時間内に終わらせる事もデザイナーとして重要な能力の一つです。
時間内に作品が仕上げられる様に、作業ペースを管理して制作しましょう。


おもちゃの内部構造で大切なのは。

どの方向に動くのか?
どのように組合わさっているのか?

まわりの殻を輪郭線にして内部を示したり、
空気で動く様なおもちゃだと、空気は目に見えないので、矢印で伝わる向きを示したり。


来週は、
『時間的な変化を描く』

*持ちもの
付箋紙(ポストイット)6cm×6cmの正方形サイズ
描画道具
おもちゃ

2012年10月5日金曜日

3回目 見せる文字を描く


『文字を描く』
普段ノートに書いている文字と、
ポスターに文字を書く時には違った文字になるのは分かると思います。
今回はそういった
『見せる文字』
を練習しましょう。

この授業は『全て手描き』で作品を作っていきます。

まずは文字を書く前にガイドラインを作りましょう。
20mmの幅で行間5mmでガイドラインを作ります。
日本語は ひらがな カタカナ 漢字で構成されています。
それぞれの文字にはガイドに成る形があり、
 ひらがな=丸
 カタカナ=三角
 漢字  =四角
の中に当てはまる様に意識して書きましょう。

文字を書くのも絵を描くのと同じで、練習していく事で書ける様に成っていきます。
縦と横のラインを意識して丁寧に書いていく事で、だれでも奇麗に文字を書く事が出来ます。






今日の作品の目標
『おもちゃの動きを測る』
 *必ずタイトルを入れましょう
 タイトルでどんな操作で、どんな動きをするのか?

 チェックポイント
 ・どんなおもちゃ?
 ・どんなデータ
 ・それがどうした

『紙面を美しく構成しましょう。』

おもちゃの動きを測り、動きの様子と数値を視覚化してグラフィックスにまとめます。
飛んだり、回転したり、走ったり、それぞれのおもちゃの動きを一つずつ測り、
動きと数字の表を作りましょう。

『データの視覚化』インフォグラフィックス
言葉や数値だけでは伝わりにくいものを視覚的にデザインする事で、伝わりやすくすることができます。
 データを視覚的に表現する為には
 →数値を形状に置き換える
 →単位(データの量を比較・判断するための基準)を提示する
複数の要素を一つの画面の中にデザインして作品として仕上げていきます。

インフォグラフィックスの例
『オットー・ノイラート』
アイソタイプ(ピクトグラムの元) 
(例)数字を数字として見せないで、面積での対比など”塊”を捉えて直感的に見せる事ができる。

*描く時のポイント『コントラスト』
大きさのコントラスト、色のコントラストなど、注目させたいところに“効果的に強調”を用いる。(なんでも赤で強調すると平均化して何も目立たなくなってしまう。)